◆お宮参り撮影の手引き – 作例あり –
お宮参りのあれこれ
◆お宮参りとは
お宮参り(初宮参り)とは、生まれてきた赤ちゃんの長寿・健康を願う行事です。
「産土神(うぶすながみ)」と呼ばれる、赤ちゃんが生まれた土地を守る神様のいる神社で御祈祷を受けるもの。
最近は、お参りする神社さんにこだわりが無い方も多いようですが、一応自分が住む場所はどの神様にお参りするべきか、調べてみていいかもしれません。
(この手の話はあまり深掘りできずなので、すみません!氏神様を知りたいときは、お住いの地域の神社庁さんに住所を伝えると、教えてくれるそうです。)
◆お宮参りの撮影時期について
「お宮参り撮影」は、生後1ヶ月頃の赤ちゃんのお参りを行う際、同行撮影をさせていただくものです。
ちなみに「ニューボーンフォト」というのは、生後3週間頃までの新生児の姿を残す写真です。
元来のしきたりでは、男の子は生後30日目、女の子は生後31日目に行う行事といわれています。
これは、産後のお母さんの床上げ時期でもあり、外出できるようになる時期でもあることに通ずるようです。
1ヶ月検診を目処に、外出デビューしていくお母さんも多いようですね。
この記事でも紹介させて頂いてますが、1ヶ月を過ぎた時期でも、撮影は可能です。
むしろ私の感覚としては、3ヶ月頃を過ぎたくらいが一番撮影には適していると考えています。
理由は以下のような点から。
↓
・体が安定してくる時期
1ヶ月頃の赤ちゃんは、ニューボーンフォトを撮るような時期ほどではないにしても、まだ体もふにゃふにゃ〜で、抱っこする際もとても神経を使います。
さらに、晴れ着を着せるとなるとこれが結構一苦労!
しっかりと調節をしなければ、赤ちゃんのお顔が晴れ着の下に埋もれてしまうことも。
もちろんふにゃふにゃがとーっても可愛い時期でもあるのです・・!が、体が成長してもう少し安定してきた頃が、撮影には向いていると考えます。
・表情が豊かに
3ヶ月頃になってくると、だいぶおめめもぱっちり開いて、こちらのすることに反応したり、周りを見渡したり、笑ったり、表情がとても豊かになっていきます。
・産後の慣れない時期は負担が大きい
産後まもなくは、やはり親御さんの負担が大きい時期でもあります。
子育てに慣れない時期で不安や疲労がある中、赤ちゃんも断続的にご機嫌が変わることはしょちゅう。
外出にも徐々に慣らしてきた頃合いがより安心かと思います。
もちろん、撮影時期に関しては、一概にこの時期が良い!というのは言えません。
どの時期でも、どんな姿でも、大切な思い出として残っていくものです。
何より優先すべきはご家族にとって負担なくお参りができ、そして楽しく撮影できる時期をお選びいただくことだと考えてます。
最近だとコロナの影響でお宮参りの時期を遅らせた方も沢山いらっしゃいましたが、
他にも例えば、真夏・真冬に生まれた赤ちゃんにとって、生後1か月に外出することはリスクを伴うため、過ごしやすい時期にずらす方も多いです。
いついつに行うものだーと頑なに風習にこだわるよりも、ご家族にとって最適な時期をお選びくださいね^^
◆神社の撮影許可が必要です!
神社での撮影の際は、必ずお客様自身で下記の点をご確認いただいています。
・外部のプロカメラマンの撮影可否
・ご祈祷場所(本殿内など)での撮影可否(同行を希望される場合はご確認ください!)
・撮影料金(ご祈祷必須の指定など)の有無
ご祈祷中も本殿内などで撮影できる場合があります。
なかなか記録に残りづらいシーンも大切な思い出となりますので、許可がおりる場合はぜひおすすめしています。
◆当日の服装
昔ながらの服装を守るのであれば、白羽二重(しろはぶたえ)の内着。
ご家族でお持ちの方はぜひにと思いますが、新調するにはかーなりお値段いくみたいなので、案外少ないです。
多いのはベビードレス、普段着るようなロンパースでも大丈夫です。
その日しか着ないので、レンタルやお下がりにする方も多いです。
その上から、祝い着(晴れ着・産着・初着)を掛けます。
祝い着は「こんな風に育ってほしい」という思いを込めて色や柄を選びます。
お帽子や前掛け、お守りなどの付属もあります。
ご家族の服装は、着物やフォーマルスーツ、私服でも。
その時の状況や、お好みで選んでください。
◆祝い着の着せ方・着せるタイミング
これが結構着せるのにはコツがいるんです。
しっかり調べてきてくださる方もいますが、難しければ当日お手伝いできますのでご安心くださいね。
外部サイトで恐縮ですが、こちらがわかりやすかったので参考までに。
着せるタイミングは、ご祈祷中と、写真撮影中の一部。
私の撮影ではおおよその流れとして、
赤ちゃんがご機嫌なうちに祝い着ありの撮影、
その後、祝い着なしでの撮影、
という風にタイミングをはっきり分けて、
なるべく時間と手間がかからないよう進行するようにしています。
特に夏場などは、ずっと着せていると赤ちゃんが暑くなってしまうこともあります。
なお、赤ちゃんを抱っこする人(祝い着を着る人)は、「父方のお母様」というのが習わしですが、母親が着るバージョンも撮影希望される方が多いです。
祝い着を何度も着せ変えるのがちょっと大変だなぁと感じる方は、あらかじめ祝い着を着せる方を決めておいてください。
◆ご準備いただくといいもの
・ミルク、授乳用のケープなど
撮影前に、赤ちゃんの生理的欲求を満たしてあげておくと、撮影中ぐずぐずタイムになりにくいかと思います。
(逆にぐっすり眠って一度も起きなかった!ということもありますが、寝顔も可愛くてたまりません)
どうしても泣き止まなかった時用にご準備ください。
粉ミルクの場合、魔法瓶に入れてお湯と、湯冷まし用の水もあると安心です。(水道があれば湯冷ましは必要ないかもしれませんが、すぐに冷ませられる方がスムーズに撮影に戻ることができます)
・替えのオムツ
こちらも、どうしても撮影中気になってしまった時のために。
神社によってはオムツ替えスペースがあったり、ご祈祷待合室の一角をお借りできたりすることもあります。ご心配な方は、予め神社へ直接お問い合わせください。
・ウェットティッシュやガーゼハンカチ
よだれや、げっぷでミルクが出てしまった時用に、とっさに拭けるものがあるといいです。
私がお宮参り撮影をおすすめしたい理由
◆生まれたばかりの赤ちゃんの仕草や表情
とても神秘的な赤ちゃんの存在。
言葉がまだ通じないからこそ、小さな仕草や表情の一つ一つから読み取れる、コミュニケーションを取ろうとする”意思”が現れています。
◆家族が集まるきっかけに
普段なかなか会えない家族が顔を合わせる機会に。
おじいちゃんおばあちゃんが孫を眺める表情は本当にあったかい。
新しい命はこんなにも多くの人にプラスになるんだと、改めて実感します。
誤解を恐れずにいえば、きっかけはなんだって良いと思うんです。
家族が顔を合わせる機会になり、めったに撮らない家族写真を撮る。
なんども見返したくなるような家族の写真を残すきっかけになれば嬉しいです。
◆親になったばかりの頃の新鮮な気持ち
これ、ほんとうまく言葉にできないんですが、、、
ご家族が子を想い、”心から祈っている様子”がものすごく伝わってくるんです。
親になったことがない私には正直想像がつかないですが、
でも親になることって、今まで自分のために生きてきた人生とは何か決定的に違うんじゃないかなって。
育児やその後の人生において大変なことがあっても、
あのときの新鮮な気持ち、初心を思い出せるきっかけに、写真がなり得ると私は期待しています。
以上がおすすめする理由です。
生まれたばかりの時の育児と、
子供が大きくなってからの育児とは、
抱える課題も随分と変わってくると思います。
厳しい言い方をすれば、可愛がるだけじゃ済まなくなってくる、そんな時期もいくかはくるもの。
でも多くの子供は、生まれたばかりの時にはきっと沢山愛情をもらって育ててもらっていて。
綺麗なことだけじゃない出産、育児、人生。
だけど綺麗な部分もいっぱいあるってことも忘れずにいたい。
だからこそ、この時期に残した姿や思い出は、きっと将来の活力に変わるんだと私は信じています。
お宮参りの撮影レポ
最後になりましたが、撮影当日の雰囲気のイメージが湧きやすいように、いくつかブログ記事に紹介しています。
こちらもぜひ参考にしてみてくださいね^^
↓
◆雨滴る七夕の思い出 - カジュアルなお宮参りの撮影レポ –
◆その他作品集はこちらからもご覧いただけます!